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耐震性能とエアバッグ

先日、とあるセミナーで聞いた話は

建物の耐震性能はエアバッグに似ている

という内容でした

 

車のエアバッグは
事故が起きたら膨らんで
乗車している人の衝撃を吸収するのは
一回きりです

建物も
大きな地震を受けたら元々の耐震性能は
落ちているかもしれないというのです

エアバッグが作動したら
そのまま乗りませんね?

もちろん
エアバッグが作動するくらいですので
車もダメージを受けているのが
目に見えてわかる場合がほとんどですから
車を動かすこと自体ができないでしょう

しかし建物の場合は
そのまま形を保っていることが多く
まだ安全かどうか分かりにくいですが

そのセミナーでは

一度、大きな地震を受けたら
エアバッグが作動したと思ってください

とのことでした

 

実例として
2016年に起こった熊本地震では
4月14日熊本県益城町で震度7
4月16日益城町及び西原村で震度7
を観測しました

実は一度目の地震で耐えた建物が
二度目の地震で倒壊し
多くの方が亡くなりました

つまりエアバッグが作動した車に
そのまま乗って また事故に遭い
シートベルトも切れたようなものです

では、どうしたらよいのでしょう

 

これから新築される方については
後述しますが
もう建ててしまったという方は

地震を受けたときに
可能でしたら揺れの様子を見てください

小さめの地震でも建物の揺れ方が大きく
インテリアなど以前は倒れなかったものが
倒れたりするようでしたら
建物の耐震性能は落ちています

耐震性能が落ちて=構造がゆるんでいて
建物が揺れやすくなる=物が倒れやすい

もし予算が確保できるなら
外壁の張り替えと同時に
外側から耐震面材を張るなど耐震化工事を
検討されると良いでしょう
(構造計算は必要です)

その前に地震が起こった時は
・テーブルの下に隠れる
・上の階に上がる(上の階の方が倒れない)
などの避難行動をしましょう

揺れが収まったら避難所へ避難します

これから新築される方は
制振テープや制振装置を追加検討
耐震性能が落ちるのを少なくします

・地震時に耐震性が確保されているかを自動測定する装置を検討
(既存の住宅にも導入できます)

技術が進んで便利な装置も増えてきました

耐震性を見える化した装置「AIシル」

建物の耐震性能が落ちたと分かれば
すぐに避難する判断材料になります

 

家は暮らしを楽しむ場所ですが
安全性・快適性の持続性があってこその住まいです

住宅のバージョンアップ余地は
まだまだありますので
勉強を重ねたいと思います

202308寺尾上のまちなか山荘

イラスト:いらすとや