2023年8月30日に掲載した内容です。
2024年1月1日能登半島地震で
液状化による地盤沈下の被害を受けた方の
参考になりましたら幸いです
ちなみに弊社でも4軒の沈下修正工事を
ココでご紹介している曳家岡本さんに
していただく予定です
おおよその費用ですが
曳家さんの工事が300~500万
そのための準備・仕上げ作業が150~250万
くらいが予算とお考え下さい
(1階部分の大きさや沈下量などで変わります)
***** 以下本文
曳家(ひきや)って ご存じですか?
曳家といえば
こんな風に建物をレールに乗せて
建物を移動させるのが有名ですね
イラスト:いらすとや より
先日見学したのは
土台揚げ(どだいあげ)という方法で
地盤が緩くて建物が少し傾いているのを
土台から上を水平に戻して
土台と基礎の間のスキマをセメントで埋める
という作業です
ひたすら地味な作業ですが
まだまだ使える建物を活かすには とても有効で
今後はリフォーム依頼があったら
おススメしたいと思います
作業は高知の曳家岡本さん(有名人)で
今回の現場は
大型パネル導入でお世話になった
三条のサトウ工務店さんの現場でした
曳家岡本さんがスゴイのは
中の壁をほとんど壊さないので
住んでいる人は作業をあまり感じることなく
建物を使用できる・暮らせることです
少し専門的なことも書きますが
読んでいただければ嬉しいです
幅8m×奥行20mくらいの大きな2階建ての建物に
最小限の壊しでジャッキをセッティング
岡本さんの解説
一度にジャッキアップするのは4mmまで
それ以上は建物が傷むので少しずつ
今回の現場は幸運にも基礎の高さが
地面から700mm程度と余裕あり
ハイハイで移動できます
一般的な基礎の高さは400mm程度で
這(は)わないと移動できません
シルバーのジャッキは歯車式で
ジャーナルジャッキと言います
油圧式は建物の重さに負けると
つぶれてしまうので
本職ならメインで使うのは
ジャーナルジャッキとのこと
土台が水平に上がるように
大事なところのジャッキは
内側と外側に2つ設置
↑ 作業開始前のスキマ
↓ 作業から2時間後のスキマ
この時で25mmほど上がりましたが
一度に4mmまでですから
・中の人は床下をひっきりなしに移動
・外の人と声を掛け合いながら一緒に上げていく
の繰り返しで
・無理をしない
・凡事徹底
という、とても根気のいる作業でした
さらに付け加えるなら
ここまでの準備に2週間かかっている
ということです
一番楽しいジャッキアップは数日で終わりますが
この前後の作業がとても大事なのです
見学のあと
岡本さんの著書をサイン入りで購入しました
東日本大震災後の様子について書かれていて
今回 現場見学したことで
作業の様子が良く分かりました